突然ですが。
自分、
鳴神学園にとぉっても、親近感がありまして。
まあ、ひとり語りの、身の上話を聞いてくだされ。
いつも感心しちゃうのよ。
というのも、自分、マンモス高校出身で。
生徒数総勢3000人程度、一学年24クラス、一クラス40人規模。
あの独特な世界観。
まあ、だだっ広くて土地のバカでかい学校でね。
クラスがあるっていっても、選択授業だから、一日顔を合わせないなんて、当たり前。
次の学期にはあの子がいねえ、なんてことはざらで。
クラス内でも三年間、フツーに一言も話したことがない生徒がいたんよ。
はい。
まあ、大学みたいなもんで。
端が見えない、長くてひろーい廊下。
トイレはいくつあったんだろうか。
移動教室が、超タイヘンで。
一年生迷子は当たり前。
一度も行ったことない教室のほうが多い。
あの~学怖の
購買、争奪戦…………のんちゃんが話してるやつ。
あれね。
自分のとこは、購買がなかったんで。
その代わりといっては何だが。
パンの販売業者さんが昼休みに、
その広い廊下にくるんです。
でね。
毎日が正月の神社みたいになってるんですよ。
購入組は、授業終了十五分前には教科書片づけててね。
スタンバってるんです。
で、チャイム鳴ったら猛ダッシュ!
で、血気盛んッ争奪戦ッッ!!!
です。
入学式、卒業式なんかは、体育館に入らないから在校生は不参加。
親御さん入るだけで、みっちみち(体育館かなりおおきのよ?)。
学園祭はこれまたデカイ駐車場が二ヶ所……三ヶ所? あるんだけど。
渋滞になるから、車でこないでください、って御触れがでる。
体育祭は、校庭が大小合わせて、五、六個あるけど。
親御さんきたら、できないから。
競技場をまるごと貸し切る。
とまあ。
これだけ生徒がいると
そりゃあ、色んな成績も優秀らしい。
垂れ幕が何本あったり、賞をいくつもとっていたみたいだけど。
顔と名前知らないし。
始業式でみんなの前で校長先生に表彰されても、見えないし。
ちなみに、みんな、校長先生の顔と名前も知りません。
えへっ☆
だからね。
明美ちゃんとか竹内さんの知名度、まこちんの悪い噂とかすげえっ!!!
ってなるんだよー。
もちろん、お話の世界なんだけど。
それだけの人数の中で知られてるってヤバイのよ!
超がつくほど!
人数がやばいから!!
集会の真夏、真冬の体育館マジ死ぬから!!
そりゃ
この人数いたら、怨念も溜まりますわ! ってね。
鳴神の納得。
でも、イジメとかはほとんどない。
やってる暇ないもん。
みんな好き勝手に自分の事やってたし、イイ子ばかりだったからね。
楽だったよおー。
あ、でも色んな人がいたな。
レズさんとか、教員にガチ恋してる子とかもいたね。
ねーちゃんみたいな男の子とか。
口を絶対に聞かない、怖い絵ばっかり描く子とか。
まあ、思春期。
青春だね。
素敵だね。
かわいいね。
どちらかって言うと中学の方がね。
そう、中学は。
地元で、普通のとこなんだけど。
これまた荒れててね。
いや、小学校も荒れてた。
土地柄かね。
女子も男子も、髪染めてる子はフツーにいて。
三、四年になると、ランドセルをカスタマイズするんですよ。
男の子だったらランドセルと上履きなんて、六年間も使ったらボロボロになりますが。
わざわざ潰してボロボロにするんです。
シールなんか貼りまくって。
はははははは。
今思うとかわいいもんだね。
で、月一に緊急学年集会あたりまえで。
何かと神妙な顔付きで長々、先生が喋りおる。
また、今時珍しく、怒鳴れる先生でね。
こわかったよ。
まあーなんか。
ねっ!
あの空気。
まあ、緊急集会なんてやるんだからいい学校だったのかもね。
それでさ。
エスカレーター方式で、そのメンツが一つの中学に集まるわけよ。
いや、他の小学校も荒れててそれが一ヶ所に固まっちゃう。
まさに、収容所。
いや、ドラマや映画ほどのヤバさは全然ないけどね。
まこちんぐらい、ヤバくてカッコよくて怖い人もおらんかった。
ただフツーの不良。
だが口がとにかく悪い。
ガラも悪い。
男子はなかったけど、女子のほうは誰でも先輩には挨拶。
一年でスカート短いと呼び出し(よくわからん)。
一年でスクールバック持ってると呼び出し(ほんとよくわからん)。
かくれてタバコ、飲酒、ヤバいバイトが行われてたとか、いないとか(中学生です)。
臭いんだ。
制服が。
香水とタバコで。
腰パンしてるし。
眉毛もないし。
化粧当たり前にしてるし。
スカートみじかっ!
こわいねえ~。
もちろん、フツーな子もちゃんと、いたよ。
うん。
学年の三分の一ぐらいがそういう子だっただけです。
でね。
僕の学年が、三年生になると、
なぜか休み時間に窓ガラスが割れ
、牛乳パック爆弾が校庭に飛び交い、教員を生徒が殴る。
なぜっっ?!!
ね?
意味分からんよね。
まさに、何事もなく生き抜いてなんぼの世界、でごぜえます。
卒業した時の解放感は、中学ハンパなかったっす。
鳴神はねえ。
なんか、その。
心に、
なんか、こう。
ぐっとね!!
心臓に血液が一気に送られて脳に抜ける感じ。
くるんですよ!!
しってるからさあっ!!
あの雰囲気。
いや、きっともっとヤバいんだろう。
人死ぬし(さすがに行方不明者はいなかったよ。自分のトコ)。
もう、こう。
愛着っ!!
愛しいっ!!
ってね。
自分、学校に未練なんて全ッ然ッないんだよ?
でもさあ。
なつかしさって、やだねえ~。
もう染み付いちゃってるんだもん。
漂白剤でも落としきれねえってか。
牛乳の匂いがとれねえんだよ。
ね?
ドキドキしちゃうんだよ。
臨場感ってやつ?
それを表現できてるのが、すごいなあ、って。
あの不良の感じ、とかさ。
馬鹿デカイ学校、とかさ。
いたんだよ。
あったんだよ。
そこにまた大人になって、遊びにきてるんだよ。
でも鳴神はそれをもっと煮詰めた感じで。
生きてるんだな、生徒たちが。
そこに息づいているんだな、その子たちが。
なんかすっごい
いいんだなこれが。
馬鹿だね、自分。
ぶふっ!
以上!
0 件のコメント:
コメントを投稿